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三次元CADの評価とプリント基板設計CADへの応用
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「3D化の具体的な手順」その2
前の記事の続きとなるその2です。

4.展開図
3D(三次元)CADのアセンブリーファイルは何も意識することなく配置したい場所を
クリックすることで展開図を作成することができます。

通常はPDF図面をメール送付して顧客側にチェックしてもらいます。
(DXFや他の中間ファイルで2D(二次元)CADで作図または寸法チェックも可能です。)

TEST1_3D_2D.jpg

<補足>
複数の基板や実装するケースなども3DCADで作成し各々配置すれば、検討図を作成することも
可能です。
3DCADでは部品の移動、修正に対してはリアルタイムに修正可能なので一から重い図面を
作り直すことはありません。
そういう点では3DCADの利用は検討には向いています。

5.部品実装時の写真(3DCADでのレンダリング)
3D(三次元)CADのアセンブリーファイルは3DPDF以外に背景(イラストや写真)を配置し
(照明ランプの)光源設定し、レンダリングコマンドを実行すればコンピュータ上で
部品実装後にデジカメで撮影したような写真(JPGやPNGファイル形式など)が作成可能です。

TEST1_REN.jpg

<補足>
納品先の方が一番最初に欲しいのはこの写真ではないでしょうか。
JPGなどであれば簡単に誰でもイメージ可能です。
担当者以外でもこれで部品を発注するタイミングや規模などがわかります。
厚みのないパターンはそのままでは表現できませんが、基板面に検図用のパターン図を
貼り付ければレンダリング時に表示されます。
(これは作業に15分以上掛かるので特別な場合以外はしておりません。)



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「3D化の具体的な手順」その1
文章だけではわかりにくいかもしれませんので
基板設計CADからどう三次元CADで処理するかを図解してみます。

1.プリント基板設計CADで設計しIDF形式ファイルを書き出す。

TEST1_B.jpg


2.IDF形式ファイルを読めるソフトウェアで読み込む。
(SOLIDWORKSアドインのCIRCUITWORKSまたはCATIAなど)
基板設計CADにもよるかもしれませんが、(PCAD2002では)部品情報としてはシルク外形の
ラインがREF番号と共に出力された座標に配置されます。(ここまでは平面図)
基板設計CAD側で部品の高さ情報を入力し3D化するコマンドを実行すれば
そのシルク形状をその高さで押し上げた形状が3D化されます。
これで生成されたものはSOLIDWORKSのアセンブリーデータ(単体部品の複合体)となります。

<補足>
出現頻度の少ない部品はシルクを押し出したような形状(直方体など)でもいいのですが
コネクタなどある程度複雑な部品に関しては
3DCAD(ここではSOLIDWORKS)で具体的な形状を作成してそれと交換します。
うちでは全体の9割程度は専用の3D部品を作成して対応しています。

TEST1_C.jpg



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「基板設計」、「三次元CAD」で検索しても
「プリント基板設計」や「3DCAD」などのキーワードを微妙に変えて検索しても
具体的な会社としてヒットすることは殆どありません。

「図研CRシリーズ」+「CATIA」や「CADVANCE」+「CIRCUIT WORKS」という組み合わせとしての
宣伝はあるもののそれはCADベンダー側のもので、基板設計会社として具体的な会社名は殆ど
検索できておりません。

「ミッドレンジの基板設計CAD」+「SOLID WORKS(CIRCUIT WORKS)」という組み合わせでは
価格面からすると現実的には可能性はある筈なのに不思議です。
かといって、うちだけがこのような「基板設計CAD(PCAD2002)」+「SOLID WORKS(CIRCUIT WORKS)」の
組み合わせでプリント基板設計の業務をしているとも思えません。

超大手であれば最上位機種同士の組み合わせでの運用で、社内という閉じた形で運用しているから
情報が出てこないということは理解できます。
しかし、どれかが廉価構成で対応している業者がないというのは
情報発信する必要がないと考えているからなのでしょうか。

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基板設計費は?
3D対応させた場合は3DCAD導入費用などが掛かります。
しかし基板設計を依頼する側からすると3D化のメリットは少ないと考える方が殆どなので
設計費用にその導入費用を見積もりに追加することには無理があります。

3D対応によって設計ミスが減り、改版の頻度が低下するなどで
顧客満足度を上げ、それによる仕事量の増加を狙うしかないように感じています。

またラフレイアウト時でも大物部品を実装した基板のイメージが作成可能なので
回路設計者と基板設計者のその最終イメージの違いによる設計のやり直しが減るという
メリットはあります。

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3D対応のための費用と時間
基板設計側では基板設計CADが3DCADに直接対応している場合は少ないでしょう。
オプションで対応している場合もあるのでそれは個々でチェックが必要です。
気になっている「CSiEDA」はそのカタログでは3D対応のようですが
導入するバージョンにもよるようです。

IDFファイル形式に対応している基板設計CADの場合は買い替えは不要で現行のままでOKです。

これとは別に3DCADが必要です。
Altium社(旧プロテル)のシリーズでは独自に3D化が可能なようですが本格的な稼動となると
やはり別途3DCADが必要です。

「SOLID WORKS」はアドインソフトウェアの「CIRCUIT WORKS」が入っている(スタンダードではない)
上位機種のプレミアムが必要です。
(価格としては2010/2011などの年代にもよりますが、恐らく200万円前後はします。)

こういった3DCADは機種によっては、バージョンによって互換性がないので
同じメーカーでも古い機種では新しい3DCAD生ファイルを読めない場合が多々あります。

3DCADはトレーニングが必要ですが「SOLID WORKS」の場合は2週間から1ヶ月あれば十分でしょう。
それよりも基板設計CADとIDFファイル形式で連動する場合は部品作りの方が大変です。
XYZの向きや部品の見栄えを考えて何度も作り直すことが多いです。
うちでは1ヶ月ぐらい掛かって稼動開始できました。
アレンジで殆どの部品に対応できるまでに更に1ヶ月掛かりました。

アドインソフトウェアの「CIRCUIT WORKS」のトレーニングは簡単なので特に不要ですが
汎用部品の登録と慣れの為に数日は必要でしょう。


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3D化のメリット
私の経験では回路設計者の二人に一人ぐらいの確率で基板設計時の3D化には否定的な人が
いらっしゃいます。

そこで利点を書いてみます。
1.設計ミス防止
基板設計CADと別途3DCADとで新規部品発行するので部品発行のミスが防げる。
両方のCADで別工程で部品作成するので両方で作成ミスしない限り
かなりの確率で部品の形状以外に、リード間隔や穴径のミスが防げます。

例えば、ディスクリート部品の場合は、正常であれば基板のパッドの中心の穴から部品のリード線が
出てきますが、ピッチをミスすれば穴の中心ではないところからリード線が出てしまいます。
リード線が太い場合は、ズームインすれば穴より広くなってマージンとしての隙間が見えないことが
確認できます。
リードの断面が長方形で蛇行している場合は嵌めあいもそのイメージである程度はチェック可能です。

2.ラフレイアウトでの検討
自動化されている部分が多いので基板設計のラフレイアウト時にこれらの処理をすれば
設計途中での検討が十分に行われます。

3.出来上がりが想像可能
単独基板では頭の中でイメージできますが、複数の基板や機構部品が多い場合は問題点や
その使い勝手まで基板設計時にイメージすることが可能です。
つまり、基板製造業者から基板がきて部品実装した時点で初めて問題となるものが
机上ですでに確認することが可能です。

4.検討図作成が可能
使用した3DCADでの3Dアセンブリーファイルなので再利用が可能です。
3DPDF化や三角法で作図した検討図も慣れれば数分で作成可能で修正は連動しているので
一瞬です。
テクニカルイラストへの利用も可能です。
最悪でもDXFでのデータ再利用もできるので2Dでの実装図面の作成も無理なくできます。

欠点

新規部品が多い場合は3DCADでの部品作成が面倒です。
3DCADでは自動更新の都合で、3D部品のディレクトリ構造をある程度は
一定にしておく必要があり管理が面倒です。


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基板設計での3D化導入について
メールにて、3D化についての質問がありましたので簡単に説明をしておきます。

基板設計CADに関しては別にうちで使用しているプロテルPCAD2002/2006でなくても大丈夫です。
PADSをはじめとしてIDFフォーマット(IDF2or3)での出力が可能な基板設計CADが対象です。
具体的にカタログなでに書かれているCADとしては
「Mentor Graphics」、「CADENCE Allegro(含むOrcad PCB)」、「CADVANCE」などでしょう。

1.基板設計CADからIDF形式でファイルを出力
基板設計CADは通常通りで何もすることがありません。
IDF形式で出力できる機能があるかというだけです。
ただ、基板設計CADに部品の高さを入力する機能がある場合はシルクの形状をその高さで
押し上げた(立方体として)情報が出力できる場合があります。
(PCADでは新規部品のリレーなどはそういう機能を利用しています。)

2.(今までどおりの2Dでの基板設計時に合わせて)別途3DCADの部品を作成します。
(うちでの実績では「SOLID WORKS 2009 PREMIUM」です。、CATIAなどでも可能なようです。)
具体的な作業として
基板設計時には部品シルクやパッドなどを作成しますが
3DCADにて事前に3D部品を作成します。同名、同原点である必要があります。
またXYZ方向に関してはZ方向に部品の高さ(厚み)となるように3D部品を発行して
準備をします。

3.「SOLID WORKS 20** PREMIUM」内の「CIRCUIT WORKS」を起動
「CIRCUIT WORKS」で1.で出力したIDF形式のファイルを読み込む。
すると「SOLID WORKS」に登録された3D部品の情報と座標が連動して基板上に部品を
自動配置してくれます。
3D部品の登録のないものは2.で作成した部品を追加登録します。
慣れないうちは細かい部品は登録しなくてもよく、特にエラーにはなりません。

4.アセンブリー形式の3Dデータ
これらの部品登録作業をすれば穴の開いた基板本体の3D化およびその上に実装された3D部品が
自動的に配置(アセンブリー)するという形で3D化されます。
これは本体の「SOLID WORKS」のアセンブリー形式のデータという扱いになります。

5.データ利用
これを利用して展開図として利用するか、アクロバットによって3DPDF化するなどの
データの利用が可能です。
複数の基板および板金図面などを併用すれば検討図作成も可能です。
他の中間ファイル形式経由でテクニカルイラストとして作画することも可能です。
背景を設定してレンダリングすれば、基板設計時なのにPC内には部品実装したリアリスティックな
最終外観画像(JPG,PNG)も再現可能です。

IDF形式ファイルが読めるCATIAでは3.と4.では少し工程が違うかもしれません。

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アナログとデジタル/英語と日本語
以前からアナログという値のはっきりしなくて見えない無線などを扱う技術者の性格は
はっきりしていると感じていました。
1、0とはっきりしたデジタルを扱う回路設計者やソフトウェア開発者は逆にソフトウェアで
回避可能という考えなのかはっきりした性格の人は少ないように感じます。

英語に関しても、aとかTheとかTwoとか比較的具体的な数を指定し、日本語のように
「何かが、何となくある。」とかいうような表現は少ないようです。
日本語は曖昧な言葉や言い回しが多いのに具体的な行動では、時間にはっきりしていたりします。
英語圏では逆にのんびりしているように感じます。

使っている言語や仕事とその性格とが逆なのでトータルでは一緒なのではないかと思うぐらいです。




プロフィール

SOPHIL

Author:SOPHIL
神奈川県でプリント基板のパターン設計業務をしています。
使用CADはP-CAD2002/2006、三次元CAD/SOLIDWORKSで実装部品を立体化
3DCAD、CG、グラフィックソフトを利用し
パターン設計ソフトの更なる使い勝手の改善にトライ。

メール

質問や仕事などのメール送付は下記アドレスまで お願い致します。

sophil@mug.biglobe.ne.jp

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